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山王信仰の総本山である日吉大社。名前は知っていたがなかなか行く機会がなかった。今回も、元々比叡山延暦寺へ行く予定が、急遽変更になり、日吉大社となった訳である。
京阪電鉄坂本線の終着坂本駅で下車、駅からはさほど遠くない。入園料は300円必要です。一の鳥居から大宮橋(重文)を渡って、有名な山王鳥居があり、その先に神馬舎と神猿舎がある。看板には「日吉神馬」とある。神様がお乗りになる馬であり、神様への捧げものでもある。神猿は神様のお使い(詳しくは下記)だ。
更にその先に西本宮がある。ここも結構広い境内だ。
本殿前にある「日吉山王大権現」絵馬が不気味に見える。権現さんはサルか?・・調べてみると、東本殿後ろに大物忌神社があるが、祭神は大山咋神のお父さんの大年神を祀っている。大年神は猿の顔で、山王曼荼羅にも大行事権現として描かれている。
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朱に塗られた楼門は立派だ。下鴨神社と同じ形式に見える。拝殿の奥が西本殿だ。国宝である。境内にある多くの社殿が日吉(ひえ)造りという独特の形だ。
大己貴神(大国主命)に参拝して、東本宮へ向かう。途中幾つもの社殿が並ぶ。
宇佐宮本殿、白山宮本殿、その他沢山の社殿があるが、気になった社が二つある。
救済地蔵(おたすけ)地蔵と忍耐地蔵(しんぼう)地蔵だ。神仏習合の名残と思われる。
おたすけ地蔵は高野山にもあり、一つだけ願いを叶えてくれるというお地蔵さんらしいです。
そもそも西本殿下殿の須弥壇には仏(薬師如来)が祀られていたという。神仏分離令(1868)後の廃仏棄釈により破却されている。 |
西本宮楼門 |
「日吉山王大権現(大行事権現)」絵馬 |
西本宮本殿 |
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白山宮 |
東本宮であるが、境内には樹下宮本殿や大物忌神社などの社殿がある。東本宮の側に、八王子山、通称牛尾山への登山口があり、階段下には、山頂の三宮宮・牛尾宮の遥拝所ある。
日吉大社の中心はもともと東本宮だ。
古事記には、大山咋神は「近海淡海国の日枝山に坐す」と書かれている。
神代の時代から、比叡山の地主神として祀られた神。 神体山が八王子山(牛尾山)。
山頂には磐座と奥宮(牛尾神社)が鎮座している。山王信仰の所以でもある。
西本宮の大己貴神(大国主命)は、大津京遷都の際に、大津京鎮護のため、大和三輪山(大神神社)から勧請したもの。山王信仰については「神道」のページで詳しく触れたい。
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救済地蔵、剱宮社等社殿 |
東本宮楼門 |
中央奥が東本宮本殿 |
樹下宮本殿 |
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神猿(まさる)
猿は古来“山神”とされた。日吉(山王)信仰では、おそらくその字のとおり太陽崇拝に関係しており、日の出とともに騒ぎ出す猿は日神の使者と考えられた。
また、方除・厄除の大社を語る上で欠かせないのが、大社の神様のお使いである、「神猿(まさる)」さんです。比叡山には元々、猿が多く生息しておりましたが、魔除けの象徴として大切に扱われるようになりました。「まさる」は「魔が去る」「勝る」に通じるようにつけられた名前であり、非常に縁起がいいようです。
日本には古来、猿は馬を守る守護者であるとする伝承があります。 例えば「猿は馬の病気を防ぐ」として、大名屋敷などでは厩において猿を舞わせる習慣があったいう。
境内では二匹の飼育の他、猿岩や楼門などで見受けられます。 |
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一通り参拝したが奥宮(牛尾宮・金大巌・三宮宮)には山道往復1時間かかるらしいので、次回にした。
さあ、次の目的地「園城寺(三井寺)」に行く事にしよう。
►次の目的地 → 園城寺(三井寺)
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