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天地開闢の神々

 

天地開闢の神々







天地開闢(てんちかいびゃく) とは世界が初めて生まれた時の事である。西洋風に言えば天地創造みたいな事。古事記上巻によれば、何にも無い広大無辺な宇宙空間に、ある時、最初の神が生まれた。

その名は「天御中主神」(あめのみなかぬしのかみ)、続いて高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、神産巣日神(かみむすびのかみ)が生まれた。この三柱を造化三神と言う。
 続いて生まれたのが宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこじのかみ)と天常立神(あめのとこたち)の二柱である。造化三神と併せ、この五柱を別天津神(ことあまつかみ)と言う。また、性別のない独神(ひとりがみ)である。

 更に、次々と神が生まれた。国常立神(くにのとこたちのかみ)、豊雲野神(とよくもののかみ)、以上性別の無い独神であるが、次の段から男神女神の対の神が誕生する。 宇比地迩神・須比智邇神から伊邪那岐神・伊邪那美神にいたるまで五対十柱の神が誕生する。別天津神以後の七段を神代七世の神と呼ぶ。

 本編では神をイメージしやすくするためにあえてイラストにまとめました。仏教では仏像や仏画を本尊とすることが多く、非常に分かり易くイメージしやすいのだが、古神道においてのご神体は、元々山や樹木・岩など自然界に存在するものが多く、神道では木絵二像とも多くは存在しないため、神のイメージは非常に分かりづらい。
 本来、神道において、神とは感じる取るものであって、ご神体は神の宿る処を対象とするのである。だからといって神道では神像は否定していないようである。下記の神々の絵は敢えて少ない情報よりイメージしてみた。

 
天之御中主神・天御中主神・天之御中主尊・アメノミナカヌシ
天御中主神 あめのみなかぬしのかみ 造化三神、別天津神の一柱

天御中主神は古事記に登場する神であって日本書紀本文には登場しない。しかし、記紀に登場する最初の神であることに変わりはなく、天地創世の最初の神と言える。その名は、文字の通り、天の中央に座する主宰神という意味である。宇宙の根源神であり、宇宙そのものであるといえる。しかし、古事記において、登場するのは最初のごくわずかな部分であり、 出現するや、すぐにその身を隠してしまう無為の神である。だが、天地開闢において、この神無くして何も始まらず、出現自体に意義を持つ、至上の根源神だ。

 天之御中主神

天之御中主神 を祀る神社(一部)
八代神社 熊本県八代市妙見町405
千葉神社 千葉県千葉市中央区院内1-16-1
九戸神社 岩手県九戸郡九戸村長興寺1-7
秩父神社 埼玉県秩父市番場町1-1
出雲大社 島根県出雲市大社町杵築東195

天御中主神は宇宙の最初に登場するが、すぐにその身を隠す。しかし、宇宙を創造はしたが、その後はどうするのか?その後に登場する神々に役割を与えていたとすれば納得がいく。宇宙の最高神である訳だから、その身の丈も、途方も無い大きさだったろうと思ってしまう。太陽の何万倍の大きさでも宇宙からすればちっぽけなものである。
仏教においては、法華経見宝塔品で、虚空会の儀式においては、地上より高さ五百 由旬、現在の単位で高さ7500Kmの、宝石をちりばめた地球の半分を超える壮大な宝塔が出現し、その中より多宝如来が顕われたとされる。宝塔とは厨子・仏壇みたいなものだ。これだけでも途方も無い代物だ。
理解するためのたとえではあるが、天御中主神が全宇宙の創造神で、地球は元より、太陽系、銀河、それ以外の大宇宙を創造するために、また、その巨大さ故に、ちっぽけな地球や日本にだけに構ってられなかったのではないかと思ったりする。だから宇宙のあっちこっちに遠征して、自分でしか出来ない仕事をするために地球から一旦離れた。後を夫々の神々に任せて・・・・と言うより、お願いしてかもしれない。
日本の神々は忙しい、神と言えども人間と同じくみんな一生懸命働いている。天御中主神も果てしない宇宙のどこかで今も必死に働いているかも知れない。

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高御産巣日神・高皇産霊尊・高木神
高御産巣日神  たかみむすびのかみ 造化三神、別天津神の一柱

古事記で二番目に登場する神。別名は高木神。名の通り、樹木が神格化され、高く天(高天原)に繋がる意と考えられる。「産巣日」は生産・生成を意味する言葉で、神産巣日神と同じく、「創造」を神格化した神である。神産巣日神が女神的であり、男神っぽい神皇産巣日神と対になり、男女の「むすび」を象徴する神とも考えられる。神話のなかで高御産巣日神は「天孫降臨・国譲り・神武東征」などの場面に登場。天照大神とともに高天原の政治の総理神として祭事、政治、軍事を統べる実力者である。栲幡千々姫命と思兼神は子にあたる。

 

高御産巣日神

高御産巣日神  を祀る神社(一部)
サムハラ神社 大阪府大阪市西区立売堀2丁目5−26
大塚神社 高槻市大塚町2-33-19
小松神社(星田妙見宮)大阪府交野市星田9丁目60−1
東京大神宮 東京都千代田区富士見2丁目4−1

以下制作中

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神産巣日神

神産巣日神 かみむすびのかみ 造化三神、別天津神の一柱

 

神産巣日神

 

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宇摩志阿斯訶備比古遅神
宇摩志阿斯訶備比古遅神 うましあしかびひこじのかみ 別天津神の一柱

 

 

宇摩志阿斯訶備比古遅神

 

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天常立神
天常立神 あめのとこたち 別天津神の一柱 

 

 

天常立神

 

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国常立神
国常立神  くにのとこたちのかみ  神代七世の一柱

 

国常立神

 

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豊雲野神
豊雲野神  とよくもののかみ  神代七世の一柱

 

 

豊雲野神

 

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宇比地邇神
宇比地邇神 須比智邇神うひじにのかみ すひじにのかみ  神代七世の二柱

 

須比智邇神

 

   
角杙神
角杙神 活杙神   つぬぐいのかみ いくぐいのかみ  神代七世の一柱

 

活杙神

 

   
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